※このサイトはTOKAIコミュニケーションズをスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
エンタープライズ企業において、老朽化したオンプレミス環境からAWSへの移行は、単なるITインフラの刷新ではなく、ビジネスのスピードと柔軟性を高めるための重要な経営プロジェクトです。
近年では、ハードウェアの保守切れ(EOSL)や仮想化ライセンスの変更によるコスト増対策だけでなく、全社的なDX推進の基盤としてクラウドへの移行が加速しています。
本ページでは、まず移行を検討するうえで押さえておきたい「オンプレミスとAWSの違い」や「クラウド移行のメリット・手順」といった基礎知識を整理。
そのうえで、大規模かつ複雑なシステム移行で必ず直面する、ネットワーク遅延、レガシーシステムのブラックボックス化、コスト稟議、ダウンタイムの短縮といった「実務的な壁」とその解決策を、プロジェクトのフェーズに沿って網羅的に解説します。
計画から実行までのハードルを越え、AWS移行を成功に導くための実践的なガイドとしてご活用ください。
オンプレミスからAWSへの移行を検討する際、まずは両者の根本的な違いを理解することが重要です。
自社で物理サーバーを保有・運用する「オンプレミス」と、インターネット経由で必要なITリソースを必要な分だけ利用できるクラウドサービス「AWS」では、コスト構造や運用体制が大きく異なります。
| 比較項目 | オンプレミス | AWS(クラウド) |
|---|---|---|
| インフラ調達スピード | 機器の選定・発注・構築に数週間〜数ヶ月を要する | 管理画面からの操作で、数分〜数十分で調達可能 |
| コスト構造 | 初期費用が高額(資産購入)/固定費 | 初期費用無料/使った分だけの従量課金制 |
| リソースの拡張性 | 物理的な制約があり、ピーク時に合わせた過剰なサイジングが必要 | トラフィックに応じて柔軟にリソースを増減(オートスケーリング)可能 |
| 運用保守・障害対応 | ハードウェア障害の対応や部品交換を含め、すべて自社で対応 | 物理サーバーやデータセンターの保守・管理はAWSが実施 |
| セキュリティ | すべて自社の責任で構築・運用 | 責任共有モデル(インフラの物理的なセキュリティはAWSが担保) |
AWSへの移行は、単なるサーバーの置き換えにとどまらず、ビジネス全体のスピードアップと効率化をもたらします。主なメリットは以下の4点です。
AWSは初期費用が不要な「従量課金制」です。数年先の負荷を見越したオーバースペックなサーバーを購入する必要がなくなり、実際の利用量に応じたコスト最適化が可能です。また、電気代やデータセンターのラックスペース代といった見えないコストも削減できます。
ハードウェアの老朽化対応、ディスク障害時の交換、OSのパッチ当てといったインフラ管理の多くをAWS側(マネージドサービス)に任せることができます。これにより、情報システム部門は保守作業から解放され、DX推進や社内システムの改善など、より付加価値の高い業務に専念できます。
キャンペーンによる急激なアクセス集中や、ビジネスの成長に伴うシステム拡張が必要な場合でも、AWSならクリック一つでサーバーのスペックアップや台数の追加が可能です。閑散期にはリソースを減らすことで、コストの無駄を省けます。
AWSは世界中の複数のデータセンター(アベイラビリティゾーン)にシステムを分散配置できるため、自然災害や大規模な障害が発生してもシステムを止めない強靭なインフラを構築できます。オンプレミスでは莫大なコストがかかるディザスタリカバリ(DR)環境も、AWSなら現実的なコストで実現可能です。
では、企業はいつAWSへの移行を決断すべきなのでしょうか。以下のいずれかのタイミングが訪れた時が、移行アセスメントを実施するベストなタイミングです。
AWS移行を安全かつスムーズに進めるためには、無計画な移行は禁物です。一般的に、以下のステップに沿って段階的に進めることが推奨されます。
これら6つのステップはAWS移行の王道となるロードマップですが、複雑なエンタープライズ環境において、教科書通りにスムーズに進むことは稀です。
実際のプロジェクトでは、初期段階での「ネットワーク設計」や「レガシーシステムのブラックボックス化」にはじまり、中盤の「社内稟議(コスト最適化)」や「基幹システムのアセスメント」、そして大詰めの「ダウンタイムの短縮」まで、フェーズごとに特有の壁が立ちはだかります。
ここからは、AWS移行の各フェーズで直面しやすい泥臭い課題を順番に紐解き、プロジェクトを前に進めるための実践的なアプローチを見ていきましょう。
オンプレミスからAWSへ移行する際、多くの企業が直面するのが「ネットワークの遅延」や「セキュリティ」の壁です。インターネット経由での接続では、帯域の確保が難しく、基幹システムのレスポンス悪化を招く恐れがあります。
エンタープライズ企業のAWS移行においては、専用線(AWS Direct Connect)を用いたセキュアで低遅延なネットワーク設計が強く求められます。しかし、どの通信キャリアを選ぶべきか、要件定義の段階で迷う情報システム担当者も少なくありません。
長年運用してきた基幹システムは、「IPアドレスがアプリケーションに直書きされていて変更しにくい」「当時の担当者がおらず仕様が不透明」といった、レガシーシステム特有の課題を抱えがちです。
これらの既存環境をそのままAWSへ持っていくのか、クラウドに合わせて構成を見直すのか、事前の詳細な調査(アセスメント)を行わなければ、移行リスクが高まります。複雑なシステムを解きほぐすための第一歩が重要です。
基幹システムを支えるネットワークには高い可用性が求められますが、「専用線を複数引き込んで冗長化する予算の確保が難しい」というケースも多々あります。
コストを抑えつつ一定のSLAを担保したい場合、メイン回線に専用線を利用し、バックアップ回線としてインターネットVPNを併用するハイブリッド構成が有効な選択肢となります。自社の要件に合わせた柔軟な回線設計が、ランニングコストの適正化につながります。
クラウド移行の稟議を通す際、単純な初期費用やサーバー代の比較だけでは、経営層の承認を得るのが難しい場合があります。特に近年はインフラ維持コストの変動が激しくなっています。
AWSへの移行コストは、電気代、データセンターの維持費、ハードウェアの保守費用、そして情報システム部門の人的工数を含めた「TCO(総保有コスト)」で比較・検証することが推奨されます。長期的な視点でのコストメリットを算出することが、社内合意形成の鍵となります。
AWS移行の費用比較と
稟議を通すための
TCO算出手法の詳細はこちら
数百台規模のサーバー群を抱える企業にとって、移行プロジェクトにおける大きな壁となるのが「どこから手をつけるべきか」という現状把握です。どのサーバーがどのシステムと依存関係にあるのか、手作業で網羅的に調査するには多大な工数がかかります。
移行専用の分析ツールを活用し、ブラックボックス化した既存資産を詳細に棚卸し(可視化)する専門的な調査手法を用いることで、移行の優先順位をより安全かつ効率的に決定できます。
SAP ECC 6.0のサポート期限である来年(2027年)が迫る中、基幹ERPのAWS移行は多くのエンタープライズ企業にとって対応を急ぐべき経営課題です。
大規模なデータベースと複雑なアドオンを持つSAPの移行には、専門的なAWS構築ノウハウと、高い安定性を持つ低遅延ネットワークが同時に求められます。期限付きの大型プロジェクトを計画通りに完遂するための専用アプローチが必要です。
2027年問題に備える!SAP移行の
インフラ課題とダウンタイム対策はこちら
移行プロジェクトの最終盤、経営層や現場部門から特に懸念されるのが「システム切り替え時の業務停止(ダウンタイム)」です。大容量のデータベースを同期しながら、サービスへの影響を可能な限り抑えなければなりません。
データ移行サービス(DMS等)を活用し、データ整合性を保ちながら切り替え時間を短縮する移行手法と、万が一の事態に備えた24時間体制のサポート体制の構築が、移行を成功させる重要な鍵を握ります。
オンプレミスからAWSへの移行では、MGNやDMSなど最新の移行ツールを正しく選定・組み合わせることが重要です。しかし、旧ツールの誤用や既存システムの「ブラックボックス化」により、計画通りに進まないケースも少なくありません。
ツールの導入だけでなく、事前アセスメントから運用まで一貫したサポートを提供するプロの導入支援サービスを活用することが、移行プロジェクトを安全かつ確実に成功へ導く鍵となります。
大規模なオンプレミス環境の移行を、自社の情報システム部門だけで完遂するのは容易ではありません。移行プロジェクトを計画通りに進めるためには、インフラの物理層からクラウドの運用までを網羅的にサポートできるパートナーの存在が重要です。
TOKAIコミュニケーションズは、AWS プレミアティアサービスパートナーであると同時に、自社で光ファイバー網(BroadLine)を保有する「通信事業者」でもあります。専用線の敷設からAWSの設計・構築、そして24時間365日の運用保守(MSP)までをワンストップで提供できるため、ネットワーク起因のトラブルや、障害時のたらい回しリスクを低減します。移行アセスメントから内製化支援まで、貴社の頼れる伴走者としてサポートいたします。
TOKAIコミュニケーションズは、AWS導入から設計・移行・運用までをワンストップで支援するクラウドの専門家。AWSプレミアティアサービスパートナーとして豊富な実績を誇り、 600社以上(2025年9月時点)の導入実績と高い技術力に裏打ちされたサポート体制で、クラウドに不安を抱える企業の心強いパートナーです。